2017年09月26日

駿河湾深層水

日本人は魚の消費が世界一ですが、ほとんどが塩味です。

干物しかり荒巻鮭、塩鯖をはじめ今ではお刺身までが岩塩

を使って食べたりしています。

当店でもひそかに人気メニューなのは塩鯖定食です。

現在では焼き鯖寿司同様、焼津の鯖を駿河湾深層水に漬けて

軽く干しています。ウチでは駿河湾深層水は大活躍です。

焼鯖寿司、塩鯖定食、ブリカマ等すべて深層水に漬けています。

 深層水様様といった状態ですが、どんなものかを簡単に説明

します。そもそも深海の定義ですが水深200m以下の水域の事

を呼びます。諸説ありますが完全に光が届かないのが200m

らしいです。光が届かないということは植物プランクトンが光合成

をしないからということらしいです。また200m以下の海水は表層

の海水と混じらないと言われています。

したがって駿河湾深層水は約350mの深海からくみ上げられて

いますので比較的温度が低い水になります。深海の塩分濃度は

平均で3.5%と安定しているので水産加工にはうってつけの海水

です。当店も大量に加工するので同じ味を保つためにも深層水

は必要なアイテムです。


  


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2017年09月17日

魚の脂

 昨日は魚の体温について書きましたので今日は魚の脂について

記載したいと思います。魚の脂はDHAやEPAがあって健康にいいんだ

よと言われます。それぞれの効能については専門家にお任せするとし

て、魚の脂は低温でも凝固しない事が身体によいとされています。

 動物の肉は低温では塊になりますが、魚は低温でも活動しているた

めに塊になりにくい性質があります。煮こごりは違うのといわれます

が煮こごりはタンパク質であり一般的にはコラーゲンですので脂とは

違います。

 DHAやEPAが豊富に含まれる魚は脂がある魚です。旬の魚は比較的

脂がありますので極力旬の魚を食べましょう。魚は面白いもので安い

時は美味しい時が多いです。この時期ですとサンマですね。ただ

ちょっと不漁のようなので昨年よりも高めなのが残念です。  


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2017年09月16日

魚の体温

 さて問題です。魚の体温は何℃でしょうか?そう聞かれるとあれ?何℃だっけと考えてしまう人が多いのですが、魚は変温動物なので海水温と同じです。そのことを考えると今海水温が上昇しているのは魚にとっても住む場所が変わってくる事が予想されます。ピンとこないかもしれませんが、海水温は静岡の駿河湾では冬は10℃前後、夏は30℃になります。人間は恒温動物なので35℃~38℃の間で何とかしのげますが魚はそうはいきません。一説によると魚の産卵は海水温との因果関係があるのだという方もおります。
 現在北海道で天然のブリが豊漁です。本来ブリは本州から上ではほとんど漁獲されなかった魚ですが今では秋サケ用の定置網に多く入るので北海道の漁師も困っているようです。
 20年ほど前に僕は養殖カンパチの稚魚を扱っていました。絶対に素手では触ってはいけないと言われました。カンパチの稚魚が搬入される時期の海水温は20℃くらいです。体温は35℃としても15℃違うので火傷してしまうとまで言われました。抵抗力の無い稚魚ですからいきなり15℃も違う物体と接触すれば何等かのダメージがあるのだと推測されます。
 季節外れの魚が取れるのはこういった理由からです。  


Posted by ととやしんべえ at 18:02Comments(0)

2017年09月08日

焼き鯖寿司

当店のある焼津港は日本でも有数な鯖の水揚げがある港です。
小川漁港として知られていますが厳密には焼津港小川地区と
呼ぶようです。また焼津港には駿河湾深層水が取水されております。
 焼津港の鯖と焼津港の駿河湾深層水で作ったのが当店の焼き鯖寿司です。真面目に正直に作っていますという事で商工会の推薦を受けて伊勢神宮に奉納させていただきました。当店の焼き鯖寿司はお店での販売はもちろんの事、月一回のうみえ~る朝市や今年は12月に池袋の西武百貨店で静岡県の物産展でも販売しますので是非食べていただきたい自信作です。
 鯖は大きく分けて二種類あります。マサバとゴマサバになりますが焼津ではほとんどがゴマサバになります。当店の焼き鯖は焼津で年に数日しか取れないマサバを使用しております。マサバとゴマサバの違いはおなかの部分に黒い斑点があるのがゴマサバで一般的に身が柔らかいのが特徴です。また旬の時期も違いマサバは冬が旬ですがゴマサバはどちらかと言えば初夏から秋口も味が変わらないのが特徴です。脂のある鯖を使用しておりますので鯖と酢飯の間に梅肉と大葉を挟むことで後味さっぱりの焼き鯖寿司になっております。
 営業時間中にはテイクアウトもできますので是非お気軽にお申し付けください。

  


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2017年09月05日

白ハマグリ


当店の人気メニューでもある『白ハマグリのガーリックバター』の白ハマグリの本名は
ホンビノスと言って大西洋に生息している貝です。アメリカ料理のクラムチャウダーに
入っている貝がこのホンビノスです。クラムチャウダーでちょっとどうでもいいウンチク。
アメリカ東海岸で食べられるクラムチャウダーは北部のボストンでは白いクラムチャウダー
で『ボストンクラムチャウダー』と言われています。中部のニューヨークでは赤いクラム
チャウダーで『ニューヨーククラムチャウダー』と呼ばれています。
 さてこのホンビノスですがもともとは貨物船の【バラスト水】によって日本に持ち込まれた
と言われております。【バラスト水】とは大型の貨物船が荷物を積んだ時に船を安定
させるために船底のタンクに入れる水の事です。最近では韓国のセウォール号で
バラスト水が無かった為に沈没してしまったとう悲しい事故がありました。
 外来種でもあるホンビノス。でも東京湾の漁師にとってはありがたい存在です。
今でこそきれいになった東京湾ですが戦後汚染されて東京湾のアサリは壊滅状態でした。
それを救ってくれたのがホンビノス。アサリが生息しない東京湾でもすくすく育ち本格的な
水揚げもできるようになりました。また価格が安いのもうれしいです。本ハマグリより大味
ですが実入りたっぷりです。  


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2017年09月04日

ぶりかま

当店で提供しているブリカマは養殖物の約7kgの魚のものです。
駿河湾深層水に漬け込んで天日で軽く干す事でアミノ酸が分解され
より一層おいしくなるようにしております。
 まぐろやサーモン、真鯛、ウナギなどは世界各国で養殖されているのですが『ぶり』だけは日本でしか養殖されておりません。ぶりに関しては天然物と養殖物では年間平均価格が養殖物のほうが高く取引されているのもぶりの特徴です。ホクホクとした食感が自慢のブリカマをどうぞ堪能してくださいね。
  


Posted by ととやしんべえ at 19:09Comments(0)